前回はDash Studioの使い方を解説しましたが、今回からは実際にダッシュボードを作っていくところをやっていきます。
ダッシュボードを完成させるところまではいかず、よく使う部分をピックアップして解説します。
使用する関数とか表示のさせ方が違うだけで、基礎的な部分はそんなに多くはありませんので。
今回は円形ゲージでタコメーターを作っていきます。
これを応用すると、スピードメーターや水温・エア圧メーターも簡単に作れます。
ダッシュボードにタコメーター(回転計)を取り付ける
前回の記事を参考に、ダッシュボードを新規作成します。保存したダッシュボードで作業の続きをしたい場合は、SimHubの左カラムのDash Studioを押して前回作業していたダッシュボードを探し、その右端下側の「More」を押すと「Edit Dashborad」が出てきますので、それを押すと作業を再開できます。
円形メーターを出す
制作画面(DashStudio)が出てきたら、左側のバーから円形メーターのボタンを押してください。画面にメーターが出てきました。
メーターが赤い枠になってますが、これは今このメーターにフォーカスが当たっていることを示しています。 この状態でメーターをドラックして移動する事が可能です。
複数のパーツを置いた状態だと、このフォーカスが背景だったり違うパーツに移動していることに気づかず、自分が動かしたかったパーツと違うものが動くことがよくありますので、このフォーカス状態は気を付けてみている方が良いです。
メーターの位置はマウスだけでなく、右下の詳細情報の部分でも可能です。GeneralのTopとLeftの数字がそれです。 項目にマウスを持っていくと右に上下の矢印が出るのでそれでも移動が可能ですし、数字を直接入力する事でも移動は可能です。
ベースサイズを変更する
その下にWidthとHeightがありますが、これはメーターのベースサイズを変更します。ベースサイズは表示範囲と考えて貰うとよいでしょう。 この数値を変更すると、赤枠のサイズが伸び縮みすると思いますが、メーター自体のサイズは変わってません。
例えばメーターを大きく表示したい場合は、このベースサイズを一旦大きくしてから、メーター表示部のサイズを大きくしないと見切れます。
とりあえず、ここの数値を共に500にします。
メーターのベースサイズが大きくなりました。 この枠内であればメーターを拡大させることが可能になりました。
メーターの外枠を大きくする
次にメーターを外枠を大きくしていきます。Dialの項目のOuterRadiusの数字を大きくしていきます。 デフォルトは150ですが、それを240にします。
ベースサイズとほぼ同じ大きさになりました。 黄色の帯はここのサイズを変更すると表示が一時的にずれます。 この黄色の帯はこのままだとタコメーターの針と連動して表示されるので、Radial GaugeのShowRadialGaugeのチェックボックスを外して表示させないようにします。
外枠のの色を灰色から変えたい場合は、DialのDialStrockColorで変更が可能です。 グラデーションも出来るみたいですよ。
ShowDialGlassEffrctにチェックが入ってますが、これは実車メーターには手前にガラスやプラスチックのカバーが付いているのですが、これの反射を表現しているそうです。
不要な方はチェックを外すと下側の白いエフェクトが消えますのでお好みでどうぞ。
メーターゲージを変更する
次にメーターの表示数値やゲージを変更します。メーターをよく見ると1から始まって9で終わってます。
トラックはディーゼルエンジンなんでそこまで回転が上がらないですし、1000回転以下でアイドリングするのでこれではちょっと使えません。
Valueの項目にある3つの数値を上から3・0・0に変更します。
これで0からMAX3000回転のメーター表示になりました。
メーターのスタート位置とメーターの角度を決める
次にメーターゲージの位置決めをしていきます。この辺は好みでいいと思いますが、自分の場合はよく使う回転数でもある2000回転がてっぺんに来るメーターが好きなので、そのように調整していきます。
まずスタート位置を決めます。 ScaleのStartAngleの数値を140にします。 そうすると0の位置が若干持ち上がったと思います。 それに合わせて3の位置も変わります。
ここはスタート位置を決めるだけで、全体の動作範囲は変わりません。
次に動作範囲を変えるので、ScaleのSweepAngleを 196に変更します。 これで2の位置が丁度てっぺんに来ました。
この数値が動作範囲なので、先程のStartAngleと併せて調整すれば、好きな位置にスタートとエンドを持っていくことが出来ます。
メーターゲージを100回転刻みにする
0と1の間のゲージを見ると3本立っているので、現状では250回転刻みになっています。これではちょっと解りにくいので、100回転刻みに変更したいと思います。
Minor ticksのMinorSivisionsCountの数値を3から9に変更します。
これで中間が9本のゲージになったので、100回転刻みに変わりました。
ゲージのサイズを大きくする
メーターの外枠に対してゲージが小さいので、もう少し大きくします。先程のMinor ticksにあるMinorTickRadiusの数値を120から160に変更します。
中間ゲージは大きくなりましたが、メインはそのままになってますorz
こっちはMajor ticksの方に割り当てられているので、Major ticksのMajorTickRadiusの数値を120から160に変更します。
数字が付いてきてないのですが、これは後回しにします。
メイン部も移動しましたが、中間とサイズが近いのでちょっと見にくいですね。
このゲージの太さと長さを変更します。
Major ticksのMajorTickSizeを変更します。 デフォルトは20,4です。 ピリオドではなくカンマなのに注意して下さい。
前側が長さ、後ろ側が太さなので、25,6にしてみます。
いい感じに目立つようになりました。 ですが中間ゲージと見比べると外に出っ張りました。 気になる方はMajorTickRadiusで調整するといいでしょう。
またゲージの色の変更も可能です。 MajorTickColor、MinorTickColorで変更してください。
ゲージの数字の位置を変更し、表示を大きくする
今度はゲージ内の数字の位置がおかしいので、それを変更するのと、フォントサイズが小さいのでもうちょっと大きくします。Scale LabelsのLabel styleを使うのですが、項目が折りたたまれているので左端の三角のマークを押してください。 項目が展開されます。
位置調整はPosition Radiusですので、これを100から130にします。
文字の大きさはFont Sizeですので、20から25に変更します。
丁度いい感じになったかな?
ニードルのサイズ調整
メーターの針(ニードル)がちょっと小さく感じますよね? なのでニードルをもうちょっと長くしていきます。NeedleのNeedleLengthで長さが調整できますので、こちらを125から160に変更してみます。
この調整の時に、ニードルが右に移動するのは仕様っぽいです。 直し方が解らないので、いつもScaleのStartAngleをちょっと触って戻してますw
いい感じのサイズになったかと思います。
ニードルの太さを変更したいときはNeedleThicknessを変更してください。
ニードル末端の黒いぽっち(キャップ)のサイズも変更できます。 こちらはCapRadiusで変更可能になってます。
そういえば内側の灰色の円が気になりますね。 こちらはDialのInnerRadiusで調整できますので、お好きな数値に変更してください。 0でも大丈夫です。
内側の円はニードル末端のキャップで隠れるので、キャップのサイズより小さくしていれば表示されないようになります。
ETS2のエンジン回転数と同調させる
最後にETS2のデータを取り込めるようにします。SimHub側はそのままにETS2を起動させて、運転画面まで移動してください。 この後ETS2を起動させたままSimHubも触りますので、出来ればETS2と違う画面にSimHubを移動させておいてください。
ValueのValue(解りにくいねw)の項目の真ん中にあるボタン(fxって書いているところ)を押してください。
この画面が変わったと思いますので、赤枠のボタンを押してください。
さらに画面が変わります。
この画面に変わったと思うので、赤枠のボタンを押してください。
また画面が切り替わりますw
この画面になったら、最初に赤枠の部分のチェックボックスをONにして下さい。
この作業は毎回行う必要があるので忘れないでください。
チェックが入っていない状態だと、ETS2のデータが表示されません。
スクロールしてその項目を探すわけですが、ぶっちゃけどのデータがどれと繋がっているのかとか解らないですよね?
上のスクショを見てください。 青い帯の表示がありますよね。 これが大項目の名前になります。
ETS2からのデータはDataCorePluginの中にあります。
この項目の中にも大量の小項目があるのですが、ETS2で使うのは赤枠にあるGameRawDataから始まる項目になります。
同じような項目名で青枠のGameData.NewDataってのもありますので、間違わないようにしてください。
エンジン回転数はGameRawData.Drivetrain.EngineRpmですので、その項目を探してマウスでダブルクリックしてください。
補足:黄色枠の部分が検索窓なので、ここにrpmと打ち込んでフィルターを掛けても出てきます。
ダブルクリックすると前の画面に戻ります。
赤枠の部分に、先程選択した関数が表示されていると思います。
実はこのままでは動かないのです。 下の方にRaw resultの枠があると思いますが、そこには車種によって違いますが実際の回転数が出ています。 MAN E6の520PSエンジンの場合550当たりの数値が出ます。
今回作ったメーターの表示は0から3ですので、このままだと数値ズレでまともにタコメーターが動きません。 なので、赤枠の部分の後ろに/1000と追記します。
これで関数の設定は完了です。右下のOKボタンを押すと制作画面に戻ります。
戻ると先程のfxの部分(赤枠部分)が緑色に変わっています。 これがこの項目に関数が入っている表示になります。
左上のFile(青枠部分)を押してSaveを押しでください。 これで保存されます。
補足:オートセーブ機能が無いので、適時保存しないと色々と大変なことになります。 こまめなセーブを忘れないようにしましょう。
右上のXボタンでエディット画面を終了します。
実際にテストする
DashStudioの選択画面に戻るので下の方にスクロールすると先程作ったタコメーターのみのダッシュボードが出てくるので、それを起動します。起動したらETS2でエンジンをふかし、タコメーターが正常に動くかテストしてみてください。
もし正常に動かなかった場合、SimHubをETS2をいったん終了させて再起動してみてください。
作業中に変なテレメトリデータが入っておかしくなることもありますので。
両方とも再起動してもダメな場合は、ダッシュスタジオで変更した部分でミスがあると思います。
再度確認しなおしてください。
最後に
円形メーターでよく使う項目のみを説明しました。 本当に最低限なんで、これ以外にも色々と使う部分は多くありますので、色々とご自身でお試しください。今回はタコメーターですが、応用すればスピードメーターや燃料系も簡単に作れます。
また、既存のダッシュボード用スキンもダッシュスタジオで中身が見れますので、そんな感じで作られているのかを見つだけでもすごく勉強になります。 自分はそうやって覚えていきましたので。
ちょっと予定変更で、文字情報をダッシュボードに出す方法の解説を行います。 その次で画像関連をやります。
スポンサーリンク