実車ウインカレバー取付の第2回です。
今回はウインカーレバーの配線の取り出しと、どんな感じでArduinoへ配線していくかを書いていきます。
ハンコンへの取付までの、ハード周りを今回のみで一気に書いていきますので、よろしくお願いいたします。
ウインカーレバーの形状と配線先
レバーの写真&レバー動作に関して
ウインカーレバーを正面から撮影したものです。 左側に黄色のプラスティックがありますが、この部分がレバーのキャンセラーになってます。
レバーON(右か左にレバーを押す)の状態だと、この黄色の部分が左方向にすこし飛び出します。
実車の場合、飛び出した部分がハンドルポストの突起に引っかかって(写真で言うと上か下に突起が動いて)倒れることにより、レバーがキャンセルされることになります。
G27のハンドルポストにはパドルシフト用の台座があって、その位置が丁度いい感じでこの黄色の突起に引っ掛けることが出来ます。
これによりG27のハンドルの動きでウインカーレバーを自動キャンセルする事が出来そうです。
今度は横から撮影してます。 コネクタ部をアップにしてますが、ウインカーレバーの配線取り出しはコネクタの端子からすべて取り出しが可能です。
下に番号を振ってますが、説明の際にはこの番号を使って説明させてもらいます。
入れるが左右対称ですので、逆から数えたりして配線ミスする事もあると思うのでご注意ください。
実際の配線方法
端子に直接はんだ付けでもOKなんですが、自分は正直はんだが苦手で失敗しそうだったんで、手持ち部材で流用できる物を探しました。このコネクタのメス側を入手できれば一番楽だったんですが、近所に解体屋がありません。
写真を見て貰うと、平型の端子と細い突起状の端子があります。
平型については、一般的な平型端子の110型が丁度合いました。 突起状の奴はブレッドボード用のジャンパーケーブルのメスが刺さりましたので、それぞれをこの端子で配線する事にします。
ちなみにブレッドボードのメス端子ですが、自作PCに詳しい方ならお馴染みのパソコンの電源ボタンの接続ケーブルで使われている物と一緒だと思います。
自分はブレッドボードのセットに付属していたものを流用してますが、身近なところから部品が取れるかもしれませんw
実際に使ったコネクタですが、こんな感じにしました。
上から、ジャンパーケーブルのオス・メス、平型端子が2つとなってます。
ジャンパーケーブルは適当な所で切断し、状況によっては適当なケーブルを継ぎ足して使います。
そして平型端子なんですが、このコネクタに平型端子を付けた場合、端子間の隙間が狭いために端子同士が接触します。
平型端子の付属する絶縁カバーが厚みがあるために、カバーを付けてしまうとコネクタに干渉してしまいます。
その為、熱収縮チューブを端子にかぶせて使用する事にします。
それでも端子同士が当たってコネクタに刺さらないので、その部分はレバー側の端子をまげて逃がすようにしてます。
なんか無理やり感がすごいんですが、取り合えず配線は出来ました。
後はArduinoに接続していくのですが、その前にレバーの各ポジションでどの接点同士が接続されているのかを説明します。
スイッチ動作時の接点の状態
ウインカーレバーのスイッチ状態は、以下の8種類で構成されます。スイッチの動作名称と、その際の接続番号を書いていきます。
・ウインカー 右 ①と②
・ウインカー 左 ②と③
・ウインカー オフ 接続無し
・ライト ポジション ⑥と⑨
・ライト 点灯 ④と⑧ ⑥と⑨
・ライト OFF 接続無し
・パッシング ⑤と⑦
・ハイビーム ⑤と⑦ 注:ライトがONの時のみ接続 それ以外では接続無し
これは、各スイッチがONの時に、どの端子同士で接続(開放)されているのかを書いてます。
ウインカー左右で考えると、1・2・3番の端子を使用しており、その内2番が共通です。
なので、1と3をプラス、2をマイナスとして使っていることが解ります。
Arduinoも端子のプラスとマイナスの状を監視してスイッチのON/OFFを判断するため、レバー側のプラスとマイナスをしっかり見極めて繋がないと正常に反応してくれません。
パッシングとハイビームは同じ端子を使っており、ハイビームはライトがONの状態じゃないと接続されないようになっています。
どちらか一方をマイナスに充てればよいと思います。
ライトについてですが、4つの端子で構成されているので、それぞれの対になっている端子をプラス・マイナスに割り当てればOKですね。
これで、すべての端子の接続方法が解りました。 これに基づいてArduinoに接続し、それらに対応したプログラムを書くと動作する事が可能になります。
予習:このまま接続した場合の問題点
配線の接続方法が解ったのですが、すべてのスイッチは「ONになったら接続し続け、OFFにしないと接続が切れない」状態になります。ですが、ETS2で同じ動作を使用とする際、1プッシュ(ONになってすぐOFFになる)で1動作の状態の物ばかりなので、このままG27のボタンに配線しても思った通りに動いてくれません。
どういった問題が出るかと言うと
・ウインカー
レバーをONにしてハンドルを切ってレバーが戻る(OFF)になった場合でも、ウインカーは点滅し続ける。 消灯したいならもう1回レバーのON/OFFをしないといけない。
・ハイビーム
レバーの端子を見る限りパッシングと同じ端子を使っているので、パッシングとの差別化が出来るかどうかが一番の問題です。 これは実際に配線をしてみないと何とも言えません。 プログラム的に対応が出来ない場合は、小技で無理やり対応するかも?
・ライトのポジション・点灯
ETS2のライトは、1つのボタンでOFF~ポジション~点灯~OFFって感じに動作します。 割り当てにポジション・点灯と言った概念が無いため、レバーのスイッチの位置で指定の状態にするといった事が出来ない。
・パッシング
これのみそのままでもOK。 なので、Arduinoではなくハンコンのボタンに直接配線する事も可能です。
パッシング以外は、そのまま接続してもまともに動作しない事が解りました。
ですが、Arduinoでウインカーの端子を監視し、状況に応じてスイッチのON/OFFをいろんな状態で出力する事をプログラムしてあげれば、ウインカーのスイッチ通りに動作させることも可能になるはずです。
次回はArduinoのプログラムの解説をしていきます。
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