ETS2の入力機器で一番欲しい物と言えばハンドルコントローラーだと思います。
自分もハンコンを持ってますが、確かに使ってて楽しいのですが何か物足りない・・・
って事で、先人の貴重な資料を色々と読み漁って自分が行った、ハンコン改造を全部書いて行きたいと思います。
今回は必要なパーツの内容と説明と、スイッチの基礎知識を中心に書いて行きます。
スイッチ動作の種類と解説
ウインカーレバーを自作する場合、本当は実車のレバーを移植するのがリアリティの観点からもベストだと思いますが、制約が多すぎて現実的ではありません。
なので、電子工作用スイッチや自動車のホーンスイッチ(一般的にトグルスイッチと呼ばれる物)でウインカーレバーを再現する手法を前提に説明していきます。
オルタネイト動作とモーメンタリ動作の違い
最初は自分で動作の違いの説明を書こうと思ったのですが、すごくしっかりと纏められているサイトがあったので、最初にそちらを御一読いただく形で進めたいと思います。Panasonic 制御機器知恵袋より 「
(URLに日本語を使っている為、一部ブラウザから見れないかもしれませんのでご注意を)
スイッチ自体の動作の違いがお解りいただけたと思いますので、これを踏まえて今度はETS2からみたスイッチ動作の説明に入りますね。
ウインカーレーバーにモーメンタリとオルタネイトを使った場合の違いですが、
オルタネイト:ウインカーをどちらかに動作させた場合、その方向にスイッチが入った状態で固定される。 切る時は手動でスイッチを中央に戻す必要がある。
モーメンタリ:ウインカーをどちらかに動作させた場合、スイッチを入れた後にレバーは中央に戻る。 もう1回レバーを入れるとウインカーは消灯する。 但し、ゲーム内でウインカーの自動戻りを設定している場合、それが動作するならば消灯入力は必要なくなる。
概ねこんな感じになります。
ですが、ここで1つの問題が生じます。 これらスイッチの違いをゲームに反映できるかどうかです。
ゲーム内ではオルタネイトやモーメンタリと言った表示ではなく、「トグル」の表記でそれを表現しており、大体のスイッチ動作が「押すとON もう1回押すとOFF」となります。
現状オルタネイトスイッチに最適な「押しっぱなし(ON状態)で固定でき、OFFになると動作が切れる」設定が出来る項目は、シフト切り替え・トレーラーブレーキ・エンジン(排気)ブレーキぐらいです。
これらを踏まえて、オルタネイト動作のスイッチをウインカーに用いた場合の実際の動作を1つずつ書いて行くと
1.右ウインカー点灯(レバーが右ONの状態で固定)
2.右折、又は右にレーンチェンジ完了
3.右ウインカーが点滅した状態のままになっているとする(自動戻りが動作していない)
4.ウインカーレバーをOFFに戻すもまだ点滅状態が継続
5.再度レバーを右ONに入れる。 これでようやく消灯状態になる
6.次回ウインカー操作に備えてOFFに戻す。
この動きを毎回手動で行う必要があります。但し「ウインカーの自動戻り」が動作している場合、自動消灯すればOFFに戻すだけでOKになります。
これは少々面倒臭い事になりますし、レバーがON状態で固定されていた場合でウインカーを動作される場合一々OFFに手動で戻さねばならず、操作がややこしくなります。
これらを踏まえると、オルタネイト動作とモーメンタリ動作のスイッチを、使うべき動作の種類によって使い分ける必要がある事に気付くはずです。
以下はけ~えすがお勧めする使い訳の一例ですが
オルタネイトスイッチ向き:エンジン(排気)ブレーキON/OFF、シフト切り替え
モーメンタリスイッチ向き:ウインカー、リターダー増減、エンジン(排気)ブレーキ増減、パッシング、ホーン
どちらでもOK:トレーラーブレーキ
表記以外でスイッチを使いたい場合、どうやって判断するかですが・・・ 実際に触ってみて貰うしかないです。
キーボート又はコントローラーの任意のボタンにその動作を割り当て、実際に押して見るしかありません。
押した状態でのみ動作するならオルタネイト動作のスイッチを、押すたびに切り替わるタイプならモーメンタリ動作のスイッチを用いる感じで考えると良いと思います。
必要な部品について
最低限必要なパーツについて説明していきます。細かいパーツ品番などは今回書きませんが、実際の説明記事には一例として書いて行きます。
今回は「どれぐらいの部品が必要なのか」を把握して頂ければと思います。
必須部品
・スイッチ類 トグルスイッチ(ホーンスイッチ)
すでに説明してきたので、詳しい内容は割愛
・USB基板
ハンコンからスイッチを取りだすならばOKですが、基本的にはUSBコントローラー等を追加する形で制作した方が楽です。 一般に売られている「USB接続のゲーム用コントローラー」を改造するもよし、汎用のUSBコントローラー基板を使うもよし。
任意部品(作り方によって必要になる物)
・自在ステー
・ネジ、ボルト類
・小型ケース(ネジ入れケースとかの小さめの物。 タッパウェアケースも使いやすいかも)
・コンパネや算木等の木材
・コネクタ(LAN用オスメスとか、ケースファン用オスメスのコネクタ 主に電子部品扱い)
上記の物はハンコンへのスイッチ固定方法や運用方法によって変わってきます。
必要そうな物を列挙して行ってるだけなので、ご自身の制作方法に併せて取捨選択して頂ければと思います。
必要な工具について
これも状況によって変わってきます。 自分が作った状況で書きますと必須工具
・はんだごて 及びはんだ
・ドライバー類 精密ドライバーもあると楽
・カッター
・ペンチ 及びラジオペンチ
・スパナ メガネレンチもあった方が楽
・ビニールテープ(絶縁テープ)
この辺は、ハンコンの分解やスイッチ作成に必須の工具になりますね。
状況によっては必須
・電気ドリル 又はインパクトドリル それに付随するドリルアタッチメント
・タップ
・ヘックスレンチ ハンコン分解に使うかも
・ヤスリ
本体にスイッチを直接つける場合、内部に余裕があるなあ穴あけしてスイッチを付ける手法もあり、その場合だと電動ドリル類が必須になる。 手で開けるのは非現実的ですw
その他は状況に応じで使いかもしれないって感じですかね。
任意工具
・サンダー 又はリューター
金属部品を削ったりする際に使う
・ホットボンド
ハンコン内部に配線する場合、可動部分にケーブルが巻き込まれないように固定するのに使う。
・伸縮チューブ
ケーブルを延長する際にハンダ接続するが、その養生として使用。 絶縁テープでも代用可。
事前にしっかりとした計画を立てる
行き当たりばったりでやって行くと、後々大変なことになりますし、追加費用もバカになりません。事前にしっかりとした計画を立てておく事が必要です。
ハンコンの分解方法の確認
け~えすが持ってるのがロジクールのG27です。 多分G27の分解方法は書いて行くと思いますが、それ以外のハンコンは分解方法を知りません。
スイッチの取り付け方法によっては分解が必須になると思うので、念のため分解方法を事前にWEBで調べておく必要があると思います。
但し、分解するとその時点でハンコンの保障が受けられなくなりますので、その辺は覚悟・了承のうえで行って下さい。
購入部品の選定
トグルスイッチ1つを取っても、レバー部の長さや基台の大きさが千差万別です。
また、同じトグルスイッチでも、オルタネイト・モーメンタリ動作の違いや接点極数、スイッチ接点数で微妙に型番が違ってきます。 よく確認してメモ帳などで備忘録を取る事をお勧めします。
USB基板ついても同様です。 USBコントローラーを流用する場合ならはんだごての使用頻度が増えますので、その辺に自身の無い人は汎用基板型をお勧めしておきます。 それでもはんだこては必須になると思いますが・・・
また、動作1つに付きボタン1つを割り当てる必要があります。 ウインカーだと左右必要ですのでボタン2つを割り当てる必要が出てきます。 そのコントローラー(基板)が何個のボタンに対応しているかも確認する必要があります。
工具の選定
基本的には、パーツ類の結線をする為にはんだごてとはんだが必須になると思います。 コテ台があると床やテーブルを焦がす頻度が減るので、併せて用意しておくと便利です。
あとはハンコンの分解が必要ならばそれ用の工具類もいりますね。
スイッチの固定は基本的に六角ナットになりますので、そのサイズのレンチ類が必要になると思います。
カッターとペンチは配線の皮むきに使います。 それ以外にも何かと使いますので、用意しているといいかと。
ドリル類は上にも書きましたが、ハンコン本体に取り付ける為の穴をあける為に使いますので、それ以外の取り付け方法で行うならば不要です。 100均のドリルとかだとパワーが無さ過ぎるので買うと損しますw
ホットボンドと伸縮チューブはあると非常に便利です。 安価な物ですし、後から買うのもありですので、作業工程を進めて行ってから必要に応じて買うのも良いかと思います。
行程表の作成
これが事前準備のキモです! これだけは簡単でも良いので実際に書いてみましょう。
簡略な物でもいいので、自分で絵を書いてイメージを膨らませるのも非常に有効です。
・どのスイッチをどのボタンに割り当てるのか どのように取り付けるのか
・配線の引きまわしはどんな感じにするのか
・配線の長さはどうするか その固定方法はどうするか
・途中にコネクタ等を入れるのか
・USB基板はどこに付けるか
・ハンコンに穴あけは必要か 必要な場合は内部に配線できるスペースはあるのか
最低でもこの辺りは事前に考える必要があります。 その場で適当にやっていると後で泣きを見ますよ?w
また、この後の実際の制作記事を良く読み、自分が目指す方法をキチンと考える必要もあります。
そうする事により、必要な工具類が見えてくるはずです。 作業を始めてから工具が足りないとかになると時間が掛りますし、不要な工具を用意・購入する事にもなりかねません。
そして最後に、それに必要なパーツ類を選定する事になります。 「パーツありき」ではなく、「状況に併せたパーツ選び」をしないと、そのパーツが使えない事にもなりかねません。
準備に時間を掛ける事は悪い事じゃありません。 しっかりとした事前準備を行う事が全体の時間短縮にもつながります。 ゆっくり・確実に考えて行きましょう。
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