ETS2 Status Change Announcer の設定方法

どうも、け~えすです。 前回に引き続きまして、ETS2SCA(以下SCA)の設定方法について書いて行きます。

SCAは現在「評価トライアル版」として公開されており、不具合等が残っている可能性もあります。
いわゆる「安定版」ではございませんので、使用につきましては自己責任でお願いいたします。

ご注意:当記事は2017/12/26頃に作成されており、当日、若しくはそれ以降の最新Verとは内容が違っている部分があるかもしれません。 ご了承くださいませ。

当記事では、注釈が無ければ 「ETS2SCA_評価トライアル版20171218dc」を使って解説しております。


1.テレメトリサーバ関係

正常に起動されたら、以下のスクショと同じ画面になっているはずです。

重要なのは赤枠の部分です。 正常動作している場合は、両方とも緑色になります。(但し、SCAを起動した直後は、ETS2Telemetry Server(以下ETS2TS)と正常に繋がっていれば緑色になります。)
ETS2を起動して、F1キーでポーズ状態にしたり、ETS2以外にフォーカスを移動した場合とかには、この部分が黄色になります。
また、赤色の場合は ETS2TS、又はETS2本体と正常に接続できていない状態です。 その場合はすべてのソフトが正常に動作しているか確認して下さい。

また、「テレメトリーデータ種別」ですが、ETS2/ATSをSCA側で自動判別しますので、特に設定とかはありません。

青枠の「テレメトリデータの保存」は、現時点でETS2TSから送られてきているデータをテキストで保存してくれます。 ユーザーとしては特に必要な物ではありませんが、ETS2TSからどんな内容のデータが送られてるのか興味がある方は、一度確認してみて下さい。 テキストはSCA本体と同じフォルダに出て来ます。

緑枠のボタンは、通常ポーズ状態ではSCAのアナウンスを止める(正確には時間経過で定期発報するアナウンスを一時中止する)のですが、このボタンをONにすると、ポーズ状態でも定期発報アナウンス等が流れ続けます。 但しウインカー等の一部アナウンスは、ポーズ状態でも鳴り続ける物がありますのでご注意を。 このボタンもユーザーで使うケースは殆どないと思います。

2.音量・音声設定

 
赤枠の部分で、アナウンス音声の音量調整が出来ます。
ウインカーメインは、ウインカーを付けた方向のスピーカー(又はヘッドフォン)から聞こえる音量。
ウインカー逆側は、メインと反対側のスピーカーから聞こえる音量です。
差異を付ける事で、その方向から聞こえるようになっております。

後退アナウンスはバックブザーですね。 これも個別に音量調整が可能です。

各ボリュームのカーソルをマウスでホールドして調整しますが、ボリュームカーソルの左右どちらかでマウスクリックすると、1クリック5単位で移動出来ます。

ボリュームを変更したら、必ず「ボリューム設定反映」ボタンを押して下さい。 これを押さないと音量変更が反映されないのと、変更した内容がConfigファイルに書き込まれない状態になります。

次に音声タイプ切替の説明です。 青枠の部分ですね。
複数のアナウンス音声をほぼリアルタイムで変更可能です。 その分Wav音声を作らないといけないんですが・・・
通常ResouceファイルのみでOKなのですが、複数のアナウンスセットを使い分けたいのなら、音声ファイルを入れているフォルダを複数作る必要があります。
例えば、棒読みちゃん音声・ゆかりさん音声をお持ちとしますと、「Resouce.bouyomi」と「Resouce.yukari」のフォルダをあらかじめ作っておき、それぞれのフォルダに可不足無くアナウンスファイルを入れればOKです。

「選択」の所に複数のフォルダ名が見えていればOKです。

下の「ショートカットキー有効」にチェックが入っていれば、その横に表示されているキーを押すと音声が切り替わります。 デフォルトはマウスの「進む」ボタンです。

ショートカットキーを変更したい場合は、この6の所をマウスでクリックし、その後割り当てたいキーを押せば完了です。 なお、マウスクリック後6秒でキャンセルになりますのでご注意ください。 

一番下の「音声キャッシュ消去」ですが、ボタン右側の解説をお読みください。 私が書いてもほぼコピペ内容レベルの同一文章しか書けないorz

3.アナウンス設定1


注意事項:アナウンス設定タブ(1~3)の数値や設定を変更した場合、必ず左下の「反映&保存」ボタンを押して下さい。

3-1.速度制限変化アナウンス

「速度制限有効時」にチェックが入っていると、速度制限が設定されていないエリア(サービスとか会社等)から道路に出た時にアナウンスが鳴ります。
「速度制限無効時アナウンス」はその逆になります。

「速度制限速度アナウンス」は、今走行中の道路の速度制限が変わったタイミングで、現状の制限速度をアナウンスします。

再通知の周期(秒)は、上記速度制限速度アナウンスに変化が無い場合、設定した秒数で再度制限速度をアナウンスします。

具体例を挙げますと、60km/hの制限が掛っている道路に入ったら、そのタイミングで制限60km/hのアナウンスが流れます。 「再通知の周期」が30秒に設定していた場合、およそ30秒後に再度60km/hのアナウンスが流れます。 しかし、上記の1回目が流れてから30秒以内に80km/hに制限速度が変化した場合、変化したタイミングで80km/hのアナウンスが流れるって感じになります。

3-2.ワイパーアナウンス関連

「ワイパー動作切替アナウンス有効」は、ワイパーをON/OFFしたタイミングでアナウンスが流れます。

「稼働中アナウンス」は、ワイパーがONの状態を保持している場合、下の「再設定の周期」に設定された間隔で、動作中のアナウンスを流し続けます。

「再通知の周期(秒)」は、「稼働中アナウンス」の通知周期を設定します。

3-3.クルーズコントロール関連

「クルーズコントロールONアナウンス有効」はクルコンがON又は再開したタイミングでアナウンスが鳴ります。
「同OFFアナウンス有効」は、クルコンが一時停止又はOFFになったタイミングでアナウンスが流れます。

「クルーズコントロール維持速度アナウンス有効」は、以下の設定条件に当てはまった場合に、設定されたアナウンスを鳴らします。

「維持速度確定までの時間(ミリ秒)」は、クルコンの設定速度を変化させた際に、速度設定を決定したと判定される秒数になります。

これを100にしてしまうと、クルコンの設定速度を変化させるたびにアナウンスが流れますので、例えば設定速度アップのボタンを5回押したら、5回連続でアナウンスが流れます。
大抵の方は複数回連続で押されると思うので、設定変更中の速度アナウンスをパスさせる意味でこの設定がございます。 皆さんの使用状況で色々と変更してみて下さい 1000ミリ秒で1秒になりますので、デフォルトでは2秒となっております。

「再通知の周期」はクルコンの設定速度を再アナウンスする周期設定項目です。速度制限の項目にあった同名の物と動作内容は同じです。

「CC維持速度が制限速度を超過時の警告周期」は、クルコンで設定した速度が、道路の制限速度を超えている場合に流れるアナウンスの発生周期を決める項目です。

「クルーズコントロール維持速度5kmチェック無効」は、現在のVerでは特に使う事はありません。
SCAの初期の頃は、速度アナウンス音声を5km毎に用意してまして、そのアナウンス以外の速度に設定した場合は、数字音声を合成して鳴らしてました。 そうすると5km毎のアナウンスと発声に差異が出来るので、このスイッチを入れる事ですべてのクルコン設定速度発声を合成音にする為の物でした。

うなちょさんも、「現Verでは速度音声も網羅出来ていてこのスイッチの意味が無くなっている状況です。 今後のVerアップで削除する予定です。」との事でした。

3-4.マイル変換有効

ETS2/ATSのデフォルトの速度表示単位は、ETS2がKmでATSがマイルです。 元々SCAはETS2での動作のみを考えて作っていたので、マイル対応は予定にありませんでした。
最初はATSでも速度関連アナウンスをkm単位で行っていましたが、マイル表示の人がkm単位でアナウンスされてもピンとこないなって事で、マイル対応を行う事になった訳です。

ですが、ユーザー側の単位設定が解らないので、「両方のゲームでkmとマイル対応させちゃえ」って流れになり、このスイッチが出来上がったそうです。

ETS2でもマイル表示させている人なら、ETS2のチェックを入れればマイル案内してくれます。
ATSでkm表示させている人なら、ATSのチェックを外せばkm案内をしてくれますよ。

うなちょさんからこの項目に関して伝言がありました。
「とりあえず対応した程度なんで、現状では実際の距離とアナウンス数値に若干ずれが生じてます。 こちらは仕様としてご了承ください。」との事です。

3-5.速度超過(大・小)

「速度超過のチェック速度」は、制限速度に対する設定数値(単位は%)でアナウンスを流す形になります。 速度超過(大)で110%設定の場合、50km制限の場合だと55km以上で、80km制限の場合だと88km以上で警告アナウンスが流れます。 但し、下の設定もアナウンス発声に関連しているので、2つの設定条件がクリアされた状態で、初めてアナウンスが流れるようになります。

「速度超過検出とする超過状態維持時間」は、上記チェック速度で設定した速度を超える状態が、本設定の秒数を越えて続いた場合に、アナウンスが流れるようになってます。

「警告周期」は、速度超過アナウンスが鳴る状態が続いた場合、ここの秒数の周期で繰り返し警告アナウンスを流します。

4.アナウンス設定2


4-1.時間関係のアナウンス

ここは、それぞれの残り時間を時間単位でアナウンスしてくれます。 「残り配送期限アナウンス」については、アナウンスをする時間を設定できます。 4-2で併せて説明します。

4-2.目的地までのアナウンス

ここも項目を見て頂いたらその物ズバリな感じなので殆どの説明を割愛しまして、「目的地到着予定残り時間(ETA)アナウンス」についてのみ説明します。

この項目は、ゲーム内のルートアドバイザー等に表示されている目的地までの到着予定時間に連動し、1時間単位で残り時間のアナウンスを行う設定が出来ます。

項目の下に「1,2,3+3..12,18,24+12..72」と書かれてると思いますが、これがアナウンスを行う時間になります。 ここについては4-1の「残り配送期限アナウンス」と共通になっております。
この数字の羅列でどのような設定になっているか説明すると、到着までの残り時間が「残り1時間、2時間、3時間、6時間、9時間、12時間、18時間、24時間、36時間、48時間、60時間、72時間」でアナウンスするようになってます。

項目の数字と、実際のアナウンス時間を照らし合わせると大体解ると思いますが・・・

・数字単体を入れると、その時間にアナウンスが流れる
・数字と数字の間には「,」を入れる必要がある
・数字A+数字B..数字Cの場合は、数字Aでアナウンスを流して、それ以降は数字B時間ごとに数字C時間まで繰り返す事になります。 上記「3+3..12」だと、残り3時間から3時間刻みで12時間までアナウンスするって意味になってます。

このような仕組みになっています。

最初のうちはちょっと解りにくい所もあると思うので、設定を変更したら入力枠右側の「確認」ボタンを押して下さい。

このように、画面右側にアナウンスを行う時間を一覧で表示出来ますから、こちらで確認するのがいいと思います。 表示画面を消す場合は、赤枠の所のXボタンを押せば消えます。

繰り返して書きますが、この項目は4-1の「残り配送期限アナウンス」と4-2の「目的地到着予定残り時間アナウンス」の共用設定になっておりますのでご注意ください。 それぞれを個別設定する事は出来ません。

4-3.ウインカー左右アナウンス有効

ウインカーアナウンスの開始速度と終了速度を設定します。 デフォルトの開始20km/h・終了30km/hの場合ですと

・自車両の速度が20km/h以下の時にウインカーアナウンスが流れる
・ウインカーを消す、又は自車両の速度が30km/hを越えたらアナウンスが止まる
となります。
・上記判定でウインカー音が消えた場合で、かつウインカーを動作し続けていた場合、停車(速度0km)の状態になった場合に限りウインカーアナウンスが再開されます。

「ウインカーアナウンス周期(ミリ秒)」ですが、ウインカーアナウンスが流れ始めてからここに設定されたミリ秒数を経過してから、再度同じアナウンスを流すようになります。
この数値はデフォルトのウインカーアナウンスの長さに併せて作られてますので、アナウンス音声の長い・短いによって調整出来るようになってます。

4-4.燃料関連・Adblue関連

読んで字のごとくですが、燃料とAdblueの残量でアナウンスが流れるようになります。
「燃料は解るけど、Adblueってなに?」って人もいるかと思うので、ちょっとだけ解説します。

リアルの大型トラックの大半は、排ガス規制の関係上Adblueって液体を燃料と混ぜて燃焼させる排気ガスに噴射して有害物質の排出を抑えるシステムを搭載しております。(正確には違うんですが、ニュアンスとして伝われば・・・)
ETS2/ATSでも、実はAdblueのパラメーターも実装されており、燃料補給の際にAdblueも一緒に補給されてます。

ETS2の全部の車両を確認していないので確かではないのですが、自分が知っている限り燃料が無くなる前にAdblueが無くなる事はありません。
ATSの場合は、一部車両でAdblueの方が先に無くなる事があります。
ちなみにAdblueが無くなると、ガス欠扱いとなってエンジンが掛りませんw

ちょっとなじみの無いパラメータかもしれませんが、豆知識として覚えておいて下さい。

4-5.その他アナウンス

読んで字のごとくです・・・ 説明しなくても解るよね?w
そうそう、トレーラー接続・切り離しのアナウンスタイミングですが、Tボタンで接続・切り離しをするタイミングでは無く、ヘッド(自車両)とトレーラーが接続したらアナウンスが鳴ります。

5.アナウンス設定3



5-1.ゲーム内時間の時報を有効にする

基本的に各時00分での時報アナウンスを流す為の設定です。(ゲームスタート時等の特殊なケースに限り、00分以外でもアナウンスが流れる事があります)
同じ時間に複数のタイプを設定している場合、ランダムで流れるようになります。(同時間のアナウンスが一気に流れるとかはありません。)完全ランダムになってますが、33%なんで偏りはありますw

6.テスト再生

 作者様から、「ここではいろいろデータを入れてアナウンス出せるけど、使用したら運が悪いと落ちる位のポン付け機能なので、落ちたら再起動で対応してください。」との伝言を頂いております。

当方でも試してみましたが、はっきり言って不安定でSCAが良く落ちました。
落ちても重大な問題(SCA本体が壊れるとか、設定データが吹っ飛ぶとか)は発生しないみたいですね。

上記理由により、この項目については説明を割愛させて頂きます。
この項目をお使いになる方は、自己責任でお願いいたします。

7.最後に

非常に駆け足になってしまいましたが、ほぼ全項目の使い方を書いたつもりです。
前回の導入編と併せると、ゲームで使える所まで持っていけると思いますから、興味のある人は前回記事も読んで是非使って見て下さい。

繰り返しのアナウンスとなりますが、本ソフトは現在「評価トライアル版」の位置付で公開されており、安定動作を保証するものではございません。
特定環境で動かないとかが発生するかもしれませんが、その場合は今後公開予定の「安定版」までお待ち下さいとのこと。
自己責任でお使い頂けるよう、自分からも重ねてお願い申し上げます。


時期は未定ですが、SCA用アナウンス音声の自作方法の記事とかやってみたいですね。
SCA関連でも、それ以外でも結構ですから、ETS2/ATS系で何か取り上げて欲しい物があったらコメント等で言って下さい。 出来そうな物であれば随時対応させて頂きますので。

最後になりましたが、ETS2SCAを公開して下さっているうなちょさん、Wav音声出力ツールを公開して下さっている因幡ここねさんに、心よりお礼申し上げます。 本当にありがとうございます。



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